
世の中には様々な金属材料で作られたものが溢れかえっています。その中でも大量に数が必要なもの、もっと絞って言えば自動車ノエンジンやステアリングに使われる部品を作るために必要な工具や金型は一つの道具で何万個、何十万個も製品を加工しなければならない為擦り減ってはいけない、すなわち摩耗しては行けないという性質を求められます。
ではどういった金属材料を選定すればいいかというとまず道具表面の硬さだけを求めるのであれば炭素(カーボン)を多く含む金属材料、正確には「鋼」を使わなければなりません。工業規格で規定される所で「S45C」以上の材料を使う必要があります。
また表面の硬さだけではなくその道具自体の強度(破壊に対する強さ)を求めるのであれば表面の硬さだけでなく衝撃に対する粘り強さである靭性も必要になります。
この様な靭性が必要であれば、モリブデン、クローム等の物質が含まれている事が条件になってきます。
更に、こういった物質を含むだけでは金属材料達は持てる性能を発揮する事が出来ませんので用途にあった熱処理を施してやる必要があります。熱処理の方法は様々ありますので一概にこれとは限定できませんが、基本的に表面の硬さと内部の強さを実現するのであれば「焼入れ・焼き戻し」をしてやる必要があります。